「受注件数増加策」としては、利益率を上げるにはどうすれば良いのか?の図に示されていますように、「既存顧客からの受注拡大」 と「新規顧客獲得」の2種類があります。
両者の内、相対的に手間が少なくすぐに売上に繋がりやすいのは、「既存顧客からの受注拡大」であることはよく知られています。
それは、「新規顧客獲得」にはコストも時間も掛かる一方、「既存顧客からの受注拡大」は相対的に負荷が小さいからですし、加えて、既存顧客とは、スムーズな情報・要望のやり取りが既にできているためです。
ですから、「既存顧客からの受注拡大」の方に力を入れることで、低コスト、短期間で売上が立ちやすいということになります。
しかし、既存顧客だけに集中するとなると、それはそれでリスクがあります。
と言いますのも、既存顧客は永遠に顧客であり続けることは少なく、徐々に顧客リストから脱落していくからです。そして、時間の経過とともに既存顧客数が減少していき、その分、売上が減少します。
現在の既存顧客は過去の新規顧客であった訳ですから、「既存顧客からの受注拡大」 と「新規顧客獲得」は車の両輪のようなものです。どちらかのみを実施し、もう一方は行わないという選択肢は採ることができません。
新規顧客獲得については別のページでお話しすることとして、このページでは、「既存顧客からの受注拡大」について、お話ししましょう。
既存顧客からの受注を増やそうとすると、ついお客様に一社ずつ売込みの電話を掛けて・・・、なんていう方法を思いついたりしますが、規模の小さい企業でしたら、そのような時間もなかなか取れないと思いますし、不意打ちのような電話でお客様の大切な時間を奪ってしまうことにもなりかねません。
さらに重要なこととして、開発設計の受注活動においては、「売り込む」という立場を採ると、下請け的な立ち位置となりやすく、付加価値を盛り込む事が難しくなります。その結果、受注単価が下がりやすくなります。
ですから、お客様に「自発的に」買っていただくという立ち位置に自社を置くことが大切なのです。
そのために大切なことは、お客様が新たな開発設計案件を外注しようと考えたとき、自社のことを思い出して気軽にお引き合いをいただけるようにすることです。少なくとも忘れ去られないように日頃から工夫する必要があります。
そのような状態を作るためには、広い意味での既存顧客とのコミュニケーションをどう取っていくのかが肝になります。
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